アキレス腱炎がなかなか治らない悩み

「炎症」ではなく「腱の変性」が原因かもしれません

「湿布を貼っているのに治らない…」
「整形外科で安静と言われたけど、走るとまた痛い…」
「朝起きた最初の一歩が痛い。」

このような症状で悩んでいる方は少なくありません。

実は近年の研究では、慢性的なアキレス腱の痛みは単なる炎症では説明できないケースが多いことが分かってきています。そのため、炎症を抑えるだけの治療では改善しない方も多く存在します。


アキレス腱炎とは?

アキレス腱は人体で最も強く大きな腱であり、歩く・走る・ジャンプするたびに体重の数倍もの負荷が加わっています。

特に、

  • ランニング
  • サッカー
  • バスケットボール
  • バレーボール
  • テニス
  • 陸上競技

などのスポーツを行う方では負担が蓄積しやすくなります。

初期は運動後だけ痛みが出る程度ですが、進行すると

  • 朝起きた最初の一歩が痛い
  • 歩くだけでも痛い
  • 階段の昇り降りがつらい
  • 腫れや熱感がある

など、日常生活にも支障をきたします。


実は「炎症」ではないことが多い

以前は「アキレス腱炎」と呼ばれていましたが、現在では**アキレス腱症(Achilles Tendinopathy)**という考え方が主流です。

つまり、多くの慢性症例では炎症だけではなく、

腱そのものが変性している状態

なのです。


腱の中では何が起きているのでしょうか?

健康な腱ではコラーゲン線維が規則正しく並び、高い強度を保っています。

しかし、繰り返し負荷が加わることで

  • コラーゲン線維の乱れ
  • 腱の肥厚
  • 血管の増生
  • 神経の侵入
  • 弾力性の低下

が起こります。この状態では、湿布や痛み止めだけでは改善しにくくなります。


エコー検査で見える「本当の状態」

当院では超音波エコーを使用し、

  • 腱の肥厚
  • 線維の乱れ
  • 石灰化
  • ドプラによる血流増加
  • 部分断裂の有無

などを確認しています。痛みだけでは判断できない組織の状態を可視化することで、一人ひとりに合った施術計画を立てています。


なぜ何度も再発するのでしょうか?

痛みだけが改善しても、腱の機能が回復していなければ再び負担に耐えられず再発します。

そのため重要なのは、痛みを取ることではなく、腱そのものを回復させることです。


メカノトランスダクションという考え方

現在のスポーツ医学では、

メカノトランスダクション(Mechanotransduction)

という概念が注目されています。

これは、細胞が機械的刺激を感知し、生体反応へ変換する仕組みです。

適切な刺激によって

  • 腱細胞が活性化する
  • コラーゲン産生が促される
  • 組織修復が進む

ことが期待されています。

つまり、完全な安静だけでは腱は十分に強くならず、適切な刺激を段階的に加えることが重要なのです。


ショックマスター(拡散型体外衝撃波)の役割

近年、慢性アキレス腱症に対して注目されているのがショックマスター(拡散型体外衝撃波)です。

衝撃波による機械的刺激はメカノトランスダクションを促し、

  • 組織修復
  • 血流改善
  • 疼痛軽減

などが期待されています。

しかし、ショックマスターを当てれば治るわけではありません。最も重要なのは、その後の負荷管理と運動療法です。


運動療法が改善の鍵

現在、世界中のガイドラインでも運動療法はアキレス腱症の中心的な治療とされています。

例えば、

  • エキセントリックトレーニング
  • ヒールレイズ
  • ふくらはぎの筋力強化
  • 足部アライメントの改善
  • 股関節・体幹機能の改善

などを状態に応じて段階的に行うことが重要です。

ショックマスターで修復を促し、運動療法で「使える腱」に育てていくことが再発予防につながります。


ES-8000との併用

必要に応じてES-8000による電気刺激を併用し、筋機能や神経筋コントロールの改善を図ります。

痛みを抑えるだけではなく、筋肉・腱・関節が本来の働きを取り戻せるようサポートしています。


専門家からのアドバイス

他院で施術を受けている方へ

まずお伝えしたいのは、

現在通われている病院や治療院が間違っているということではありません。

アキレス腱症は改善まで数か月かかることも珍しくなく、どの医療機関でも一度で治るような症状ではありません。

だからこそ大切なのは、「今の腱がどの段階にあるのか」を正しく評価し、それに応じた施術を行うことです。


痛いから完全に休めば良いわけではありません

「痛いので全く動かさない方がいいですか?」

この質問をよくいただきます。

急性期では負荷を減らすことは重要です。

しかし、慢性化したアキレス腱症では、長期間の完全な安静が回復を早めるとは限りません。

腱は適切な機械的刺激によって修復が促される組織です。

逆に、

  • 全く使わない
  • 急に元の運動量へ戻す

どちらも回復を遅らせる原因になります。


「適度な刺激」が腱を育てます

現在のスポーツ医学では

Optimal Loading(最適負荷)

という考え方が重要視されています。

腱は適切な刺激を受けることで

  • コラーゲン線維が整う
  • 腱細胞が活性化する
  • 腱の強度が高まる

ことが分かっています。

一方で、刺激が強すぎれば組織を傷つけ、刺激が弱すぎれば修復反応は十分に起こりません。

つまり、「強い刺激ほど良い」「安静が一番良い」ではなく、一人ひとりに合わせた適度な刺激こそが最も重要なのです。


当院が大切にしていること

当院では、

  • 超音波エコーによる評価
  • ショックマスター
  • ES-8000
  • 運動療法
  • 足部・全身の動作評価

を組み合わせ、

「痛みだけを取る治療」ではなく、

再発しにくい身体づくり

を目標にしています。

アキレス腱症は、炎症だけを抑えても改善しないことがあります。

腱の状態を正しく評価し、適切な刺激を与え、段階的に運動機能を回復させることが、長期的な改善への近道だと私たちは考えています。


まとめ

アキレス腱炎は「炎症」という名前がついていますが、慢性化した多くの症例では腱の変性が関係しています。

そのため、湿布や安静だけでは改善しないことも珍しくありません。

近年では、エコー評価によって腱の状態を確認し、ショックマスターなどで適切な機械的刺激を与え、運動療法を組み合わせることが重要と考えられています。

「なかなか良くならない」「何度も再発する」とお悩みの方は、痛みだけではなく腱そのものの状態に目を向けてみることをおすすめします。

当院では、慢性的なアキレス腱症をはじめ、足底筋膜炎、シンスプリント、テニス肘、ジャンパー膝などの筋・腱の慢性的な痛みに対して、ショックマスター(拡散型体外衝撃波)を導入しています。

ショックマスターは、患部へ適切な機械的刺激を与え、組織の修復を促すことを目的とした治療機器です。近年では、スポーツ医学やリハビリテーションの分野でも広く活用されており、運動療法と組み合わせることで、より良い改善が期待されています。

しかし、当院では「ショックマスターを当てれば治る」とは考えていません。

大切なのは、

  • 超音波エコーによる正確な評価
  • ショックマスターによる適切な刺激
  • ES-8000を活用した筋機能のサポート
  • 症状に合わせた運動療法
  • 日常生活やスポーツ復帰に向けた負荷管理

これらを組み合わせ、その方に合った施術を行うことです。

アキレス腱炎でお悩みの方はもちろん、「なかなか治らない」「何度も再発する」とお困りの方も、お気軽にご相談ください。

ショックマスターについて詳しくはこちら

ショックマスター(拡散型体外衝撃波)専用ページはこちら

ブログ監修者
院長 今泉友太
新都心アーバン鍼灸接骨院
院長 今泉友太(いまいずみ ゆうた) 

柔道整復師および鍼灸師の国家資格を所持し、整形外科で約10年の勤務経験を通じて、急性・慢性を問わず数多くの症例に対応してきた実績あり。

再発予防まで視野に入れた施術と明確な説明は、多くの患者様より高い信頼と評価を受けており継続的な通院にもつながっている。

また学生時代にラグビー部に所属していた経験から、ケガや故障に悩む学生やスポーツ愛好家の方々へのケガのケアやコンディショニングにも力を入れている。

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きゅう師免許証
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