【専門家が解説】足底腱膜炎(足底筋膜炎)が治らない本当の理由|あなたは「牽引型」それとも「圧迫型」?
「足底腱膜炎」と診断されたのに、なかなか治らない…
「朝、起きて最初の一歩が痛い。」
「歩いていると踵が痛くなる。」
「ストレッチを毎日しているのに改善しない。」
「湿布や電気治療を続けても、また痛くなる。」
このような症状でお悩みではありませんか?
足底腱膜炎(足底筋膜炎)は、整形外科や接骨院でもよくみられる疾患ですが、「治ったと思っても再発する」「半年以上痛みが続く」という方も少なくありません。
当院にも、
- 数か月以上痛みが続いている方
- ランニングを休んでも改善しない方
- 他院で治療を受けたものの変化が少なかった方
が多く来院されます。
その理由は、「足底腱膜炎=炎症」という考え方だけでは説明できないケースが多いからです。
実際には、痛みが長引くほど「炎症」だけではなく、足底腱膜そのものや周囲組織の状態、足の使い方、身体全体の動きが関係していることがあります。
そこで当院では、「痛い場所だけを施術する」のではなく、「なぜそこに負担が集中したのか」を評価することを大切にしています。
足底腱膜(足底筋膜)とは?
足底腱膜は、踵(かかと)の骨から足の指の付け根まで伸びる、非常に丈夫な線維性の組織です。
歩く、走る、ジャンプをするたびに足のアーチを支え、地面から受ける衝撃を吸収する重要な役割を担っています。
しかし、その役割が大きい分、繰り返し負担が加わることで小さな損傷が蓄積し、痛みを引き起こすことがあります。
- ランニング
- 部活動
- 長時間の立ち仕事
- 体重増加
- 偏平足
- 足首の硬さ
などが重なると、足底腱膜への負担はさらに大きくなります。
足底腱膜炎が治らない理由
「足底腱膜炎だからストレッチをしてください。」
このように説明を受けたことがある方も多いと思います。
もちろんストレッチは大切ですが、それだけで改善するとは限りません。
実は痛みが続いている患者さんでは、
- 足底腱膜がどのようなストレスを受けているのか
- なぜそのストレスが加わっているのか
を考える必要があります。
当院では、このストレスを大きく
①牽引ストレス(引っ張られる力)
②圧迫ストレス(押しつぶされる力)
の2つに分けて考えています。
① 牽引型(Traction type)とは?
牽引型とは、足底腱膜が繰り返し強く引っ張られることで痛みが起こるタイプです。
もっとも多くみられる病態で、特にスポーツをされる方に多い傾向があります。
足底腱膜は歩くだけでも体重の何倍もの力が加わると言われています。
さらに、
- ダッシュ
- ジャンプ
- 急な方向転換
- 坂道
では、牽引ストレスはさらに増加します。
牽引型になりやすい特徴
- ランニングをしている
- 部活動でジャンプが多い
- ふくらはぎが硬い
- アキレス腱が硬い
- 偏平足
- 外反母趾
- 足のアーチが低い
- 長距離を歩く仕事
このタイプでは、足底腱膜の付着部に繰り返し引っ張る力が加わり、小さな損傷が蓄積して痛みが出現します。
② 圧迫型(Compression type)とは?
近年、足の専門分野で注目されているのが「圧迫ストレス」です。
これは足底腱膜やその付着部が、踵の骨(踵骨)と地面との間で繰り返し押しつぶされるような負荷を受けることで痛みが生じる考え方です。
つまり、
「引っ張られて痛い」のではなく、「押されて痛い」
という状態です。
このタイプでは、単純に足底腱膜を強くストレッチすると、かえって圧迫ストレスが増え、症状が悪化する可能性もあります。
圧迫型になりやすい特徴
- 長時間の立ち仕事
- 硬い床での作業
- 踵から強く着地する歩き方
- 足関節の可動域が少ない
- 踵の脂肪体のクッション機能が低下している
- 40代以降で徐々に痛みが出てきた
このタイプでは、ストレッチだけで改善しないケースも少なくありません。
あなたはどちらのタイプでしょうか?
実際には、牽引型だけ、圧迫型だけという患者さんは少なく、多くの方は両方のストレスが関係しています。
しかし、どちらの要素が強いのかによって、必要な施術やセルフケアは変わります。
だからこそ、「足底腱膜炎だから同じ治療をする」のではなく、患者様一人ひとりの状態を評価することが重要なのです。
次回は、なぜ慢性化した足底腱膜炎にショックマスターが有効なのか、そして当院が大切にしている『メカノトランスダクション』と運動療法について詳しく解説します。
| 住所 | 〒330-0843 埼玉県さいたま市大宮区吉敷町2丁目85-1 |
|---|---|
| アクセス | JRさいたま新都心駅東口より徒歩8分 |
| 駐車場 | 近隣にコインパーキング有 |













