足底腱膜炎が治らない本当の理由②|ショックマスターだけでは終わらない。当院が運動療法まで大切にする理由

前回のブログでは、足底腱膜炎(足底筋膜炎)を「牽引型」と「圧迫型」という2つの視点から解説しました。

まだご覧になっていない方は、ぜひ前回の記事からお読みください。

今回は、多くの患者様からご質問をいただく、

「ショックマスター(拡散型体外衝撃波)はなぜ効果が期待できるの?」
「なぜ当院では施術後に運動療法を行うの?」

について、現在の研究や臨床経験をもとに分かりやすく解説します。


ショックマスターは「壊す治療」ではありません

「衝撃波」と聞くと、「強い刺激で組織を壊す治療」と思われる方もいらっしゃいます。

しかし、現在の考え方は違います。

ショックマスター(拡散型体外衝撃波)は、患部へ適切な機械的刺激を与え、細胞がその刺激を感知することで組織の修復反応を引き出すことを目的とした治療です。

この仕組みを**メカノトランスダクション(Mechanotransduction)**といいます。

メカノトランスダクションとは、「機械的な刺激を細胞が受け取り、生化学的な反応へ変換する仕組み」のことです。

腱や靱帯、筋膜などの組織では、この反応を通じて細胞が活性化し、

  • 血管新生
  • 組織修復
  • コラーゲン産生
  • コラーゲン線維の再構築

などに関わる反応が起こると考えられています。

そのため、慢性化した足底腱膜炎に対して、ショックマスターは有効な選択肢の一つとして注目されています。


ショックマスターは「当てれば治る治療」ではありません

ここが当院で最も大切にしている考え方です。

ショックマスターは非常に優れた治療機器ですが、当てるだけで足底腱膜炎が治るわけではありません。

照射する場所が違えば十分な効果は期待できません。

出力が弱すぎても、逆に強すぎても適切な刺激にならない場合があります。

また、患者様の状態に応じて照射回数や発数を調整することも重要です。

つまり、「どこに」「どのくらいの強さで」「何発照射するのか」

まで考えて初めて意味のある治療になると当院では考えています。


なぜ運動療法を組み合わせるのか?

ショックマスターによって組織が修復しやすい環境が整ったとしても、それだけでは十分とは考えていません。

腱や靱帯、筋膜は、適切な負荷が加わることでコラーゲン線維が整い、本来の強さやしなやかさを取り戻していきます。

そのため当院では、ショックマスターによって修復反応が始まった組織に対し、患者様一人ひとりの状態に合わせた運動療法を組み合わせています。

適切な運動刺激を加えることで、メカノトランスダクションによる組織の修復反応を活かしながら、より機能的な組織づくりと再発予防を目指しています。

運動療法といっても、激しいトレーニングではありません。

足底腱膜やふくらはぎ、足部の筋肉に対して、その時期に適した運動を段階的に行うことが重要です。


ES-8000を組み合わせる理由

運動療法を効果的に進めるためには、筋肉が正しく働くことも欠かせません。

当院では必要に応じてES-8000による電気刺激を併用し、筋機能の改善や運動のサポートを行っています。

痛みだけに着目するのではなく、足部や下腿の機能改善まで考えることで、再発しにくい身体づくりを目指しています。


エコー評価が重要な理由

同じ足底腱膜炎でも、組織の状態は患者様によって異なります。

そのため当院では必要に応じてエコーを用い、

  • 足底腱膜の厚さ
  • 付着部の状態
  • 周囲組織
  • アキレス腱
  • 足関節の動き

などを評価します。

「どこが悪いのか分からないまま施術する」のではなく、状態を確認したうえで施術計画を立てることを大切にしています。


当院が目指していること

足底腱膜炎は、「炎症を抑えれば終わり」という疾患ではありません。

なぜそこに負担が集中したのか。

なぜ慢性化してしまったのか。

再発しないためには何が必要なのか。

そこまで考えることが、本当の意味での改善につながると考えています。

当院では、

  • エコーによる評価
  • ショックマスター(拡散型体外衝撃波)
  • ES-8000などの物理療法
  • 患者様一人ひとりに合わせた運動療法

を組み合わせ、一時的に痛みを和らげるだけではなく、組織の修復と再発予防を目指した施術をご提供しています。


専門家からのアドバイス

足底腱膜炎が3か月以上続いている場合は、炎症だけではなく、組織そのものに変化が起きている可能性があります。

そのような場合は、「痛い場所だけ」を治療するのではなく、組織の状態や足の使い方まで評価することが重要です。

ショックマスターは非常に有効な治療法ですが、「当てれば治る」ものではありません。

どの部位に、どの出力で、どのくらい照射するのか。そして、その後にどのような運動療法を行うのか。

そこまで含めて治療であると当院では考えています。

長引く踵の痛みでお悩みの方は、お気軽にご相談ください。


次回予告

ここまで、足底腱膜炎(足底筋膜炎)に対する当院の考え方と、ショックマスター・メカノトランスダクション・運動療法の重要性についてお伝えしました。

しかし、患者様から最も多くいただく質問は、実は次のような内容です。

  • ストレッチは本当に効果があるの?
  • インソールは作った方がいい?
  • 足底腱膜炎でも歩いていい?
  • ランニングはいつから再開できる?
  • 温めるのと冷やすのはどちらがいい?
  • 痛み止めや湿布だけで治る?
  • 手術が必要になることはある?

次回のブログでは、これらの疑問について、最新の知見と当院の考え方を交えながら詳しく解説します。

「何をすれば良くなるのか」「逆にやってはいけないことは何か」を知ることで、より早い回復と再発予防につながります。

ぜひ次回もご覧ください

ブログ監修者
院長 今泉友太
新都心アーバン鍼灸接骨院
院長 今泉友太(いまいずみ ゆうた) 

柔道整復師および鍼灸師の国家資格を所持し、整形外科で約10年の勤務経験を通じて、急性・慢性を問わず数多くの症例に対応してきた実績あり。

再発予防まで視野に入れた施術と明確な説明は、多くの患者様より高い信頼と評価を受けており継続的な通院にもつながっている。

また学生時代にラグビー部に所属していた経験から、ケガや故障に悩む学生やスポーツ愛好家の方々へのケガのケアやコンディショニングにも力を入れている。

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